札幌の豊平川沿いにある「穀物祭」の建物は、趣きがあるので車で通る度に気になっていたのですが、お店までの道に自信がなく（単に方向音痴ともいう）、お店の名前もわからず、存在を知るだけの場所でした。
そんないつかの昼時、どうしようもなくグラタンが食べたくなり、もうグラタンじゃないと気持ちが満たされなくなりました。
今回のグラタンもそうですが、私が無性に何かを食べたくなる時は、なぜか専門店や置いてるお店が少ないジャンルが浮上します。
例えば、「タルトタタン」や「ババロア」「花巻」などなど。
毎回置いてるお店を調べるのが大変で、見つけたとしても悲しいことに美味しくはなかったりするので、もう自分で作る技術を身に付けた方がいいのでは？とさえ思います。
でもそれは面倒なので、できれば避けたい。誰かが作った美味しい物を楽して食べたい！
というようなことを考えながら、グラタンが置いてあるお店なんて見つかるかな、あっても遠いんだろうなと思いググったところ、「穀物祭」がヒットしました。
「穀物…祭？」何かのお祭りなの、どんなお祭りなの！？
グラタンを祭るお店なんて、もうそれだけで楽しそうですが、詳しい場所を調べると 車でよく見かけていた建物だということがわかり、期待度マックスで訪れたところ…休業日でした。
よくよく見たらネットにきちんと休業日が書いてあるという始末。
なぜ確認せずに来たのか、バカなのかと自分を罵り、その日はグラタン熱を抱えたまま眠れぬ夜を過ごしました。
そして満を持して翌日、祭り会場に足を運んだところ、祭りはやっていませんでしたが、夢のような素敵なレストランでした。
ツタの感じがいいですね
こういう建物を見ると無性にワクワクします
レトロな店内で、銅食器やアンティークの置物が店内に色々と置いてあります
こちらのお店、どのお料理も非常に美味しいのですが、メニュー数が結構多いので、個人的な Best5 を決めてお勧めしていきたいと思います。
5位 【ポテトニョッキのグラタン（トマトソース）】
ニョッキはお店で手作りされており、これが素晴らしく美味しい！
じゃがいもの香りや風味がきちんと残っていて、柔らかめでホクホク感があるニョッキと、トマトソースとの相性も抜群。
今まで食べたニョッキの中でも、かなり上位に入る美味しさです。
4位 【マッシュポテト ソーセージ チーズ焼き】
THE・穀物祭！という、お店を代表すると言えるような1品。
素朴で上品な味わいのマッシュポテトと、香ばしくコクのあるソーセージが、この上なく合います。
チーズも乗っているので写真だと一見重そうですが、マッシュポテトはシンプルな味付けで、具材とのバランスが丁度いいので、飽きることなく最後まで美味しくいただけます。
北海道の美味しいジャガイモを堪能してお腹いっぱいになりたい方は、迷わずこれを注文することをお勧めします。
3位 【ポテト キャセロール】
ジャガイモの素材が存分に引き立てられたマッシュポテトの上に、ラタトゥイユとベシャメルソース、チーズが乗っています。
マッシュポテトの美味しさもさることながら、ラタトゥイユも野菜の甘さとうま味が濃縮された素晴らしい出来栄えで、後を引く美味しさです。
※ちなみに、キャセロールとは、調理に使用した鍋のまま料理を提供するという意味
2位 【オニオンスープ】
玉ねぎの優しい甘味と、どこかホッとするような懐かしさを感じる美味しいオニオンスープです。
濃いめのオニオンスープも美味しいですが、こちらのは毎日でも飽きずに美味しく飲める感じ。
そしてこのスープを飲んだ瞬間、スープ以外の料理全て、間違いなく美味しいということを確信しました。
1位 【ポテトとチキンのグラタン】
ベシャメルソースの味付けは、コクがあるのに後味がさわやか。
個人的にクリーム系の味付けは後半に飽きてしまうことが多く、あまり頼まないのですが、ここのは最後まで美味しく食べられる絶妙なバランス！
ビシソワーズスープ的な感覚で飲めるんじゃないか、むしろ飲みたい！
という程にベシャメルソースの美味しさにやられました。
ジャガイモはしっとりホクホクで、爽やかなクリームソースと非常によく合い、素材の良さを互いに引き立たせています。
チキンは柔らかくジューシーで、このさっぱり系のソースと抜群に合っており、この先グラタンが食べたくなる度にこれを思い出すことでしょう。
「穀物祭」に来たら頼むべき1品です。
どの料理も味のレベルが非常に高く、温かい笑顔のおばあちゃんが笑顔でお出迎えしてくれる、昭和レトロな趣きのある素敵なレストランです。
名前の通りほとんどのメニューに穀物（ジャガイモ）が沢山使われているので、お腹を空かせて行くことをお勧めします。
